取扱いワクチン一覧

破傷風(Tetanus) ジフテリア(Diphtheria) 百日咳(Pertussis)
全て不活化ワクチン
●DTP 3種国産:破傷風(T)+ジフテリア(D)+百日咳(P)
●DPT-IPV 4種国産:破傷風+ジフテリア+百日咳+IPV(ポリオワクチン)
●DPT-IPV-Hib 5種国産:破傷風+ジフテリア+百日咳+IPV+Hib(インフルエンサ菌bワクチン)
●破傷風 1種国産:破傷風
●Tdap 3種輸入:成人用 破傷風+ジフテリア+百日咳
(海外渡航者に対して)10年間有効
1969年以降生誕:DTP/DTP-IPV/DTP-IPV-Hib/Tdap 1回接種
1968年以前生誕:破傷風ワクチン接種歴無→ 2回接種(1ヶ月間隔)し3回接種(6ヶ月~1年)「DTP等推奨」
※海外生活続く場合は接種完了後に10年前に追加接種考慮(DPT/DPT-P/Tdap等)
(主に小児に対して)
DPT-IPV-(Hib) | 接種対象 | 接種回数 0.5ml/回 |
定期接種 | 生後2-90ヶ月未満 | I期:3-8wで3回 I期追加:I期3回目接種後12-18ヶ月 |
任意接種 | 生後2ヶ月 | 上記と同様 |
5種ワクチンDPT-IPV-Hib が2024/4/1より定期接種。以前にDPT-IPVとHibを接種されている方は同じワクチンで接種を続ける。
◆ I 破傷風 Tetanus
破傷風菌は世界の土壌に分布し、日本でも毎年患者が発生します。破傷風菌は傷口より感染し、菌が産生する毒素が神経に作用し死に至ることもあり、渡航先(特に途上国)での野外活動等で怪我をする可能性が高い人に対し、ワクチン接種が勧められます。日本において小児期に、ジフテリア・百日咳、ポリオの4種混合ワクチンDPT-IPV、ジフテリア・百日咳との3種混合ワクチンDPT、ジフテリアとの2種混合ワクチンDTがあります。1968年よりDPT、2012年よりDPT-IPVが接種されています。追加の混合ワクチンDT等を12歳時に接種することで、20代の前半迄持続します。その後、1回の追加接種により10年間有効な免疫がつきます。
◆ Ⅱ 百日咳 Pertussis whooping cough
百日咳は、痙攣性咳発作が特徴の急性気道感染症です。母からの免疫「経胎盤移行抗体」が十分でないと乳児期の早朝より病気に罹る可能性があります。1歳以下乳児(特に生後6ヶ月以下)においては死んでしまうこともあります。百日咳ワクチン含む混合ワクチンDPT/DPT-IPV4等接種は、世界各国で実施され、普及によって百日咳の発生数は激減しています。ワクチン未接種者や、接種後の年数が経過してしまい、免疫が弱まった人での発病が日本においても見られ、世界各国にて多くの流行が発生しています。以上により、1回の追加接種を推奨します。その後は、1回の追加接種にて10年間の有効な免疫がつきます。
◆ Ⅲ ジフテリア Diphtheria
ジフテリアは患者の咳等によって人人に感染します。症状がない期間の後、発熱・咽頭痛・倦怠感がおこり、のどや鼻粘膜上に膜ができ、出血をします。重症には、膜がのどにつまり窒息してしまうこともあります。 日本では、小児期にDPT-IPV、DPT、DTがあり。1968年よりDPT、2012年よりDPT-IPVとして接種。追加の2種混合ワクチンDT等を12歳時に接種すると、20代前半迄免疫が持続するので、追加接種は必要なし。その後は、1回の追加接種で10年間の有効免疫がつきます。
接種部位が腫れる場合は、1週間で軽快するので様子をみてください。腫れがひどい場合は、冷湿布をするか当院や近医をまず御受診下さい。また接種回数が増えるにつれ腫れやすくなります。希に接種部位の皮下に小さなしこりができる場合があり、数ヶ月で自然治癒が多いです。
定期・任意接種 不活化ワクチン: IPV国産単独又は DPT-IPV-(Hib)国産ワクチン
(海外渡航者に対して)
ポリオ発生国を含む南西アジアや中近東やアフリカへの渡航者に推奨。
特に1975年から1977年生まれは1回から(場合により2回)追加推奨。
リスク国へ渡航する過去10年以内の接種歴のない人には、接種を推奨。
(主に小児に対して)
定期接種)生後二ヶ月から接種 3~8週間で3回、3回目の1年後(6ヶ月後から接種可能)に4回目接種 2024年3月迄に4種混合ワクチンを接種した場合は、残りの必要回数は4種混合ワクチンを接種。原則として5種混合ワクチンは使えません。
ポリオは、WHOでは患者が発生している国に渡航する場合、以前にポリオの予防接種を受けていても、渡航前に追加の接種を勧めています。ポリオ発生国に4週間以上滞在予定の方は、過去にポリオの予防歴があっても、渡航前の追加接種がWHOより推奨です。特に日本では1975-77年生まれの方はポリオ免疫が低いので、追加接種が望まれます。接種歴のない方や、不明な方は、流行地域に行く場合を含め予防接種推奨です。ポリオ発生国※に渡航される方は、現地での行動様式や感染状況に応じ追加予防接種を検討して下さい。
※ポリオ発生国)
パキスタン アフガニスタン モザンビーク マラウイが多く、英国 米国 カナダ イスラエルも有
希に発熱や接種部の赤い腫脹。
Hib感染症(Haemophilus Influenza type b):主に乳幼児での発生には注意です。症状がない状態で菌を保持し生活している子供も多いです。主に気道分泌物から感染し、肺炎・敗血症等の重篤な病気を引き起こします。
DPT-IPV-Hib (ジフテリア・百日咳・破傷風-ポリオ-Hib)5種混合ワクチン
DPT-IPV (ジフテリア・百日咳・破傷風-ポリオ)4種混合ワクチン
Hibワクチン
(海外渡航者に対して)
米国基準では、成人は、脾臓のない人や免疫不全の人、鎌状赤血球症の人は5歳以上であっても1回の接種をお勧めしています。
(主に小児に対して)
接種対象 | 接種回数 0.5ml/回 | |
定期接種 | 生後2-90ヶ月未満 | I期;3-8wで3回 I期追加:I期3回目接種後12-18ヶ月 |
任意接種 | 生後2ヶ月 | 上記と同様 |
5種ワクチンDPT-IPV-Hib が2024/4/1より定期接種。以前にDPT-IPVとHibを接種されている方は同じワクチンで接種
定期・任意接種 生ワクチン:MRワクチン国産(麻疹+風疹ワクチンの混合)麻疹ワクチン国産
生ワクチン | 接種対象 | 回数 | 備考 |
定期接種 | Ⅰ期:生後12ヶ月~24ヶ月未満 Ⅱ期:小学校就学前年度1年間 |
2回 | 4週開ける 0,5ml皮下/1回 |
任意接種 | 生後12ヶ月以上 | 1~2回 | 同上 |
麻疹
生ワクチン | 接種対象 | 回数 | 備考 |
麻疹 | 事前検査にて抗体価↓の方 | 1~2回 | 4週開ける |
※MRワクチン欠品時、麻疹の個別接種の場合有
※感染機会〔2日前に会った人が発症等〕の3日以内ならワクチンで予防可能性有り。麻疹の診断は発症から3-5日遅れるので、家族内では間に合わず。 麻疹ワクチンは接種後、約90%に免疫。
事前抗体検査:陰性時に追加接種
検査 | 陽性 | 追加接種 | |
麻疹抗体 | ELISA IgG |
① 8.0以上(医療者以外) ② 16.0以上(医療者) |
① 8.0未満 接種6週後確認検査 ② 16.0未満 |
参考)名鉄病院 生ワクチンの抗体検査の評価2024 麻疹風疹おたふく水痘都A型肝炎B型肝炎の抗体検査基準
20%に1週間後に高熱(38度)や発疹・咳や鼻水、数日で消失。
麻疹(はしか measles)は、日本では小児期に2回の予防接種が行われ、風疹との混合ワクチン(MR)(MMR急性耳下腺炎ワクチン追加)が用いられています。麻疹ワクチン(生ワクチン)は、2回接種していれば生涯免疫を獲得しているはずです。現在ほとんどの日本人は子供の頃に接種し、子供の頃に接種したかどうかは母子手帳で確認可能です。子供の頃に麻疹ワクチンを打ち、抗体ができていれば基本的には感染せず、追加ワクチンは不要です。しかし、麻疹にかかったことがない方、麻疹の予防接種を受けたことがない方、ワクチンを1回しか接種していない方または母子手帳がなく予防接種を受けたかどうか不明な方々は、是非抗体検査を受け、麻疹の免疫が不十分な方は、予防接種の検討を強くお勧めします。大人の麻疹ワクチン接種は1回で95%、2回(4~8週間後接種)で99%免疫力が上昇します。
日本での麻疹ワクチン接種の歴史(自治体による地域差あり)
2006年4月以降;1歳と小学校就学前の2回→きちっと打っていれば抗体有るはず
1978年~2005年:年1回または2回→人により十分な抗体ない事あり
1977年以前:ワクチン任意接種 ほとんど麻疹の自然感染のため抗体がある可能性高い
妊婦は麻疹ワクチン(生ワクチン)の接種は避ける。麻疹ワクチン接種後は約2ヶ月間(当院では3ヶ月推奨)は妊娠を避ける。授乳中のワクチン接種は可能。妊娠中検査で風疹抗体価が低い場合は、出産後早期タイミングでのワクチン接種推奨。
定期・任意接種 生ワクチン:MRワクチン国産(麻疹+風疹ワクチンの混合)風疹ワクチン国産
MRワクチン | 接種対象 | 回数 | 備考 |
定期接種 | Ⅰ期:生後12ヶ月~24ヶ月未満 Ⅱ期:小学校就学前年度1年間 |
2回 | 4週開ける 0,5ml皮下/1回 |
※麻疹又は風疹の罹患歴のない全ての年齢の方に2回接種推奨。過去1回のみの接種や接種歴不明の方は、計2回となるように不足分接種推奨
風疹ワクチン | 接種対象 | 回数 | 備考 |
風疹抗体 | 事前検査にて抗体価↓の方 | 1~2回 | 4週開ける |
※風疹:1回予防接種95%2回で99%免疫獲得
※MRワクチン欠品時、風疹の個別接種の場合有
事前抗体検査
検査 | 陽性 | 追加接種 | |
風疹 | HI | ① 16倍以上 ② 32倍以上(妊娠希望者) |
① 8倍以下 接種8週後確認検査 ② 16倍以下 |
参考)名鉄病院 予防接種に関する資料 生ワクチンの抗体検査の評価2024 麻疹風疹おたふく水痘都A型肝炎・B型肝炎の抗体検査基準
風疹Rubellaは、日本では小児期に2回の予防接種が行われ、麻疹との混合ワクチン(MR)が用いられます。風疹かかったことがないか方、風疹の予防接種を受けたことがない方、ワクチンを1回しか接種していないかたまたは母子手帳が不明で予防接種を受けたかわからない方等は、抗体検査を受けて、予防接種を検討して下さい。
接種後2週間後に、発疹や高熱(38度)がでることがあり、数日で消失。
妊娠中は風疹ワクチンは接種不可。妊娠前に子供の頃を含めて2回の予防接種をうけて、妊娠中に風疹にかかることを予防推奨。風疹ワクチン接種前は、予め1か月の避妊後に接種。風疹ワクチン接種後は約2ヶ月間(当院では3ヶ月推奨)は妊娠を避けてください。授乳中のワクチン接種は可能です。妊娠中の検査で風疹抗体価が低い場合は、出産後早期のワクチン接種推奨。
2回:1歳以降から接種可能(2回目は4週間あける)
事前抗体検査:陰性時におたふくワクチン接種
検査 | 陽性 | 追加接種 | |
おたふくかぜ ムンプス |
ELISA IgG |
(1) 5.0以上(学童以降) (2) 6.0以上(幼児ワクチン後) |
(1) 5.0未満 接種8週後確認検査 (2) 6.0未満 |
※1歳になったら1回目接種を、年長の頃に2回目の接種を推奨 1回では免疫ができないことがあり、幼児は接種後の検査で、EIA/IgG法で6.0以上必要
参考)名鉄病院 予防接種に関する資料 生ワクチンの抗体検査の評価2024 麻疹風疹おたふく水痘の抗体検査基準
生ワクチンは2ヶ月以上(当院は3ヶ月以上推奨)避妊
接種2週間後に、希に耳下腺部の腫脹や、高熱あり、数日で軽快。頭痛や嘔吐を伴うときは髄膜炎にかかった可能性があり、即近所の大病院に受診。自然感染に比べ、ワクチン接種による髄膜炎の頻度は非常に低いです。
定期・任意接種 生ワクチン
接種対象 | 接種回数 | 備考 | |
定期接種 | 1~3歳未満 | 2回 | 0.5ml/回皮下注 |
任意接種 | 1歳以上 | 1回 | 同上 |
※水痘の方に接触した場合に、48時間以内に接種すると発症予防になることがあり
事前抗体検査:陰性時に接種
検査 | 陽性 | 追加接種 | |
水痘 水ぼうそう |
ELISA IgG |
① 4.0以上(学童以降) ② 2.5以上(幼児ワクチン) |
① 4.0未満 接種8週後確認検査 ② 2.5未満 |
参考)名鉄病院 予防接種に関する資料 生ワクチンの抗体検査の評価2024 麻疹風疹おたふく水痘都A型肝炎B型肝炎の抗体検査基準
接種後1~3週間後に、発熱や発疹することあり、数日で消失
妊娠初期に罹患すると胎児に影響が出る場合があります。事前接種を検討してください。
妊娠希望の方や周辺の方、海外渡航者は抗体検査を行い、低い場合は接種を推奨します。
50歳以上の方へ:水痘に罹患したことがある方の、帯状疱疹の予防としての効果が認められており、50歳以上の方は接種可能です。お住まいの地区により助成制度があり、東京都中央区では当院にて接種可能です。
水痘ワクチンと帯状疱疹ワクチン
水痘ワクチン | 帯状疱疹ワクチン | |
種類 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
接種回数 | 1回 | 2回(2~6ヶ月後) |
予防効果 | 50%(5年) | 90%以上(9年以上) |
副作用 | 接種部の痛み | 接種部の痛み 発熱 |
妊婦接種 | 不可 | 場合により可能 |
特徴 | 5年ごとの接種 | 免疫不全の方にも可能 |
任意接種 不活化ワクチン
ワクチン | エイムゲン®国産 |
接種年齢 | 1歳以上 |
接種回数 | 3回(0.5ml/回) 2回目(2-4w後)→3回目1回目から6ヶ月後 |
確認検査 (通常抗体確認検査せず) |
3回接種で約100%抗体獲得。3回目接種をしないと、その時期から抗体減少。3回の接種後に10-20年後の追加接種(1回)が推奨。必要時3回目の2ヶ月後に検査 |
◎接種歴有り→抗体検査→(5日間)→抗体価低い→追加接種
●接種歴なし ワクチン国産:3回(初回 1ヶ月後 6ヶ月後)
事前検査(接種歴ある方)
検査 | 陽性 | 追加接種 | |
A型肝炎抗体 | CLEIA | 1.0以上HA抗体 | 1.0未満 |
※国産ワクチン(エイムゲン®:1歳以上)は3回接種でほぼ100%の抗体獲得し、5年間効果が持続。よってワクチン最終接種後の抗体価測定は必要なし。必要時最終接種の1ヶ月後に抗体価検査
参考)国立感染症研究所HP
※3回目接種時に抗体検査して抗体価1.0以上あれば大丈夫。0.6以上でもほぼ大丈夫。抗体価10以上あれば10年大丈夫
参考)名鉄病院予防接種に関する資料HPより
※感染リスクがある場合は10~20年ごとに追加接種(1回)が推奨。海外渡航まで時間がないときは、取りあえず2週間空けて2回接種も可能です。接種間隔が空いてしまっても、最初からやり直す必要はなく、不足分の接種をします。
定期・任意接種 不活化ワクチン:定期接種(1歳未満)2016年より 任意接種(上記以外)
ヘプタバックスⅡ®(国産) ビームゲン®(国産)ワクチン
◎接種歴有り→ 事前検査(抗体)→ 5日間 → 抗体価低い→ 追加接種
●接種歴不明→ 迅速抗原検査→ 20分→ 抗原陰性のみ接種開始(3回接種:初回 1ヶ月後 6ヶ月後)
接種量 10歳未満)0.25ml 10歳以上)0.5ml
事前検査(接種歴ある方)
検査 | 陽性 | 追加接種 | |
HBs抗体 | CLEIA | 10.0以上 | 10.0未満 |
確認検査
・3回接種での乳児や年長児のHBs抗体獲得率は良好の為、一般的に抗体検査は必要なし。
・医療従事者や透析患者や免疫抑制状態の方は、3回接種後の1~2ヶ月後にHBs抗体価を測定(当院では2ヶ月後推奨)。
・3回目接種時に抗体検査しても抗体価2.0以上で大丈夫。3回目追加接種でほぼ10.0。参考)名鉄病院予防接種に関する資料HP
・感染防止に必要な最低のHBs抗体価10mIU/mL。感染防止が十分可能なHBs抗体価100mIU/mL
商品名 | 0日 | 1週間後 | 2週間後 | 3(4)週間後 | 備考 | |
国内製 | ラビピュール® | 初回 | 2回目 | 3回目 | 当院使用 | |
国内製 | Verorab® | 初回 | 2回目 | 3回目 | 当院取扱無 |
狂犬病ワクチン自体に強いアレルギー症状を起こしたことがある場合以外には他にありません。
注射部位の発赤疼痛や希にアナフィラキシーショック。他にワクチン接種での一般的な副反応のみ。
推奨せず
先進国や都市部では不要だが、途上国で出張が多い人、ワクチン入手困難な地域滞在では考慮する。研究者や野生動物調査や洞窟探検やトンネル工事などのハイリスク者では、従来の3回法と1年後の追加と5年毎に追加を推奨。
暴露後(咬まれた後):犬〔飼い犬も〕・猿・狐・コウモリ〔米州〕などの哺乳類に咬まれたら、流水で15分以上傷口を洗い、石けん等でも洗い、イソジン等で消毒し、大至急近隣の医療機関を受診してください。当院発行のワクチン接種歴も持参してください。予防接種していても、咬まれたら接種が必要です。現地で暴露後ワクチン接種及び必要に応じ免疫グロブリン接種を受けます。これは渡航前に予防接種したワクチンとは別にワクチン接種します(医療機関によりいろいろな方法があり、現地医療機関の指示に従ってください)。必ず帰国時に空港の検疫所に報告してください!!
当院での暴露後の対応:暴露後はラビピュール®を接種すれば2回追加接種。接種なければ5回接種です。尚、当院は、暴露後接種には原則対応していません。しかし、他の医療機関からの依頼があれば、接種します。
ワクチンについて:国内承認の狂犬病ワクチンはラビピュール®(海外 ChiroRab ®)で、この製剤の接種を受けた場合はラビピュール®でその継続が可能です。WHOより2回のみの接種でも可とのことでずが(国内生産会社のHPでもWHOでの2回接種可と書いています)、当院では3回接種を強く推奨しています。輸入ワクチンとして国内でVerorab®やSpeeda®等の接種を受けた場合は、当院ではこれらの製剤の用意がまだできておらず、高度医療機関に属する渡航ワクチン外来等への当院からの紹介での対応になります。国産ワクチンを使用した場合は、暴露後(咬まれた後)の日本国内の治療において保険が適応されます。また輸入ワクチンを使用した場合は。輸入ワクチンの被害救済制度を用います。
任意接種 不活化ワクチン Typhim Vi®(輸入)
1回(接種後2週間で予防としての抗体価上昇)効果:3年
安定期・出産後の接種を推奨
任意接種 不活化ワクチン: メンクアッドフィ®(国産) Bexsero®(輸入)
・警察学校の入学前に接種が義務づけられています
・自衛隊員の一部にも接種が推奨されています
・高校や大学や社会人で寮生活等を送る方
・留学(米国等)
・アフリカの髄膜炎ベルト地帯に行く
・イスラム教のメッカ巡礼でサウジアラビアへ渡航する場合
・無脾症 HIV 補体機能不全等罹患するハイリスク者
・妊婦・授乳中での接種は、有効性が上回る場合に接種
●メンクアッドフィ®1回接種(2歳以上)⇒髄膜炎血清型A.C.Y.W135に対応
※5年ごとの接種必要。
※ハイリスク者に対しては8週間間隔で2回接種
※メンクアッドフィ®の場合、破傷風トキソイドに対して強いアレルギーを起こしたことがあるかた、ギランバレー症候群の罹患歴のある方は接種を行っていません。
●Bexsero®輸入2回接種(接種間隔1ヶ月以上あける)(10-25歳)⇒ 髄膜炎血清型B型に対応
※米国留学時は、以前はメンクアッドフィ®で十分でしたが、一部において髄膜炎菌B群に対するBexsero®の接種が要求される場合があります。国内の髄膜炎菌髄膜炎が20%近くがB群であり、国内でも接種が有効です。
不活化ワクチン タイコバック®(国産)を3回接種
1回目接種⇒(1-3ヶ月後 迅速は2週間)⇒2回目接種
2回目接種⇒(5-12ヶ月後)⇒3回目接種
3回目接種⇒(3年後)⇒4回目追加接種として
その後 1-60歳;5年毎 60歳以上;3年毎接種
定期接種/任意接種 不活化ワクチン‘(国産)
成人・海外渡航者に対して ※10年間有効。流行地への渡航に際し10年毎に追加接種推奨。
★小児期接種〔基礎免疫:3~4歳の3回〕終了者⇒ 20~30歳:1回の追加接種推奨。 30歳以上:2回追加接種推奨。
★30歳台前半で接種記録がない場合⇒ 2回(1~4週間隔)接種後、6ヶ月から3年以内に追加1回接種推奨。
●主に小児に対して
接種対象 | 接種回数 | 接種量 | |
定期接種 | Ⅰ期:生後6ヶ月~90ヶ月未満 Ⅱ期:9から13歳未満 |
Ⅰ期:1~4週間隔で2回 Ⅰ期追加は2回目接種後に1年(6ヶ月以上)空けて1回 | 3歳未満:0.25ml 3歳以上:0.5ml |
任意接種 | 生後6ヶ月から | 初回免疫:1~4週間隔で2回 1年(6ヶ月以上)後追加1回 |
同上 |
任意接種 不活化ワクチン 筋注1回
●アブリスボ®:60歳以上の成人 妊娠24~36週の妊婦 ●アレックスビー®:60歳以上の成人 50歳以上で重症化リスク高い人※
※糖尿病、神経(筋)疾患、肥満、慢性の肺・心血管・肺・腎臓・肝臓疾患の他に医師が接種必要と診断した人
注射部位の腫れと痛み、頭痛、筋肉痛、疲労、関節痛注射部位の痛み、腫れ、頭痛、筋肉痛、関節痛、疲労
価格 14,546円税抜(16,000円税込):事前支払い キャンセル不可
製品名 | コミナティRTU筋注®(1価オミクロン株XBB.1.5) |
一般名 | コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチン |
用法用量 | 0.3mlを1回筋注 過去にコロナワクチンの接種歴のないものは、4週間の間隔をおいて2回目接種可能 |
対象年齢 | 12歳以上 |
接種時期 | 前回のコロナワクチン接種から3ヶ月以上経過後 |
同時接種 | 医師が必要と認めた場合は、他のワクチンとの同時接種可能 |
妊婦接種 | 担当産科医の了承と、予防接種上での有益性が危険性を上回ると判断される場合で本人が希望のみ接種 授乳中のワクチン接種は担当医が了承した場合のみ可 |
マラリア予防薬
マラロン®(一般名 アトバコン プログアニル塩酸塩)
・マラリアの予防や治療にも使用可能(1日1回)
・副作用が少ない(吐き気や胃もたれや腹痛や頭痛)
・ワーファリンとの飲みあわせ注意(ワーファリンの効果増強)
・予防薬の内服が推奨される方
・アジア・オセアニア・中近東・アフリカ・中南米の熱帯/亜熱帯へ渡航する方対象
参考⇒https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/useful_malaria.html
予防薬として滞在日数+9日分
※渡航先に到着する2日前から服用開始し、滞在中1錠/日を毎日内服し、マラリア流行地を離れても1錠/日を7日間内服。尚当院は大人のみ処方。
マラリア予防薬として
自費処方(当院での診察料及び処方料+薬局での自費処方料と薬剤料)
高山病予防薬
ダイヤモックス®(一般名アセタゾラミド)
脳の血管を拡げることで、脳内の血流が増し、高地で生じる脳内の低酸素状態が改善。また呼吸中枢が刺激され、呼吸回数が増えて、血液中の酸素量が増えます。2000mから高山病の危険がありますが、特に3000m以上の高地に行く場合に推奨されます。通常1日から2日かかる高所順応を約半分の時間にする効果を期待できます。よって3000mを超える場所(チベットや南米の都市等)に行く場合は全例推奨で、以前高山病の症状を起こしたことがあるまたは飛行機で高地に直行する場合に念のため希望処方も可能です。
予防投与)高地に到着する前日から到着3日後までの4日間に1/2錠(125mg)を1日2回服用
治療投与)1回1錠(250mg)を1日2回服用
手足の震えや味覚の変化や耳鳴や頻尿。
本剤はサルファ剤であり、サルファ剤アレルギーのかたは服用できません。
高血圧や心臓病の治療を受けているかたや、てんかん治療をうけている方は当院では処方できません。
高山病予防薬として
自費処方(当院での診察料及び処方料+薬局での自費処方料と薬剤料)